工務店女子の日常68 それぞれの図面と扉の関係

こんにちは。

 

 

最近、私は写真とラフ図面を見ながら、CADでリフォームの図面おこしをしています。

そこで扉の部分に、「はて?」、となりました。

実際、扉の周りってどうなっている?

ちゃんと見たことないよなー。

これは現場に行ってみるしかない。

 

ちょうどD様邸では内装工事に入り、大工さんが図面を見ながら何か書いていました。

何をしているのでしょうか?

すると見せてくれたのが

開口部回り(敷居や鴨居など)を書きだしているのだとか。

すごい!

作業場に行って、集中して作業しやすいようにしているのだそうです。

この部分はすべて片引き扉用なんだとか。

こんなにたくさんのパーツがいるのですね。

 

数日後、現場に行くと

おっっ、完成して色も塗られています。

これは引き違い扉用の鴨居。

溝が複数あります。

溝の割り付けを、どんなふうに割り出しているか、大工さんが説明してくれました。

ちなみに大工さんは尺寸法を今も使っています。

割り付けには、ある一定の決まりがあるのですが、

部分によってそれぞれアレンジしていくのだそうです。

また、枠の「ちり」についても教わりました。

「ちり」とは、垂直な二つの面のわずかなズレの部分やそのズレ幅を指します。

壁仕上面と額縁、ドア枠などの造作材の壁からの出幅寸法のこと。

 

例えば床に接する部分の壁に幅木と言うものを取り付けますが、

それをちゃんと見越して枠も作られています。

完成したのがこちら

この場合、幅木が枠から出でしまうと扉が開きませんよね。

だからそのための「ちり」

 

細部まで考えられて作られていることに改めて感心しました。

当たり前であると思っていることにも、いろんな人の工夫で生まれてきているのですね!